和裁技能士になる学校- 実力派プロ和裁技能士になろう|辻村和服専門学校

【和裁技能士】増田陽子さん

「自分の振袖を縫いたい」。 それがこの道のきっかけ。

「自分の振袖を縫いたい」。
それがこの道のきっかけ。
和裁技能士
増田陽子さん
(有)辻村和裁研究所 専属和裁技能士 静岡県藤枝市出身
辻村和服専門学校 師範科 2015年3月卒

高校時代、先生に「自分の振袖を作りたい」と相談したらこの学校を紹介されました。見学では先輩たちがたくさん着物を縫っていて「いいな」と憧れましたし、体験入学で自分の振袖を仕立てた先輩の話も聞けて夢がぐっと近くなり、進路をここに決めました。入学直後は、とにかく基礎をみっちり(笑)。針の持ち方からしっかり習い、運針運針の毎日でした。でも、全然苦にならなかったです。ものを作るのは昔から好きだったし、縫うことも好きなんだと思います。実力に応じて縫う着物が決まるのですが、在学中から比較的難易度の高い留袖やコートなどを仕立てることが多く、自信もつきました。卒業して専属和裁士になってからは周囲にベテランの先輩たちがいるので、その仕事ぶりを間近で見て刺激を受けています。

 いちばん近い目標は和裁技能士の1級を取得することと、今年度の技能五輪大会で実力を出し切ること。普段はのんびりしているのですが、競技やコンテストとなると負けず嫌いなところが顔を出すんです。他人と比べるというより、努力不足などの自分の至らなさに負けたくない。コンテストは仕立て上がりの時間まで競うので、いろいろな意味で技術力がつくのを実感します。今までくじけず和裁を頑張れたのは、弱い自分に負けたくないというこの気持ちがあったからなんじゃないかなと思います。今はあまり先のことは考えていませんが、技術が身につけば、たとえ仕事を一度離れても必ず戻ってこられる仕事だと思うので、身近な目標を一つ一つクリアして上達したいと思っています。

 在学中に振袖を縫い、成人式や卒業式に着ることができました。高校時代の夢が叶ってとても嬉しかったですし、着物を着ること自体も好きですが、私は縫うことの方がもっと好きみたいです。最近それを実感しています。

※取材時より、5年以上経ちました。国家技能検定和裁技能士1級を取得し、現在も辻村和裁研究所の研究生として和裁の仕事をしています。